2002年1月20日(日)
水鳥観察会
滝湖にて 9:30集合
観察した鳥:ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、コガモ、オオハクチョウ、コハクチョウ。その他カケス、トビ、セグロセキレイ
2002年1月20日(日)
野鳥の会南会津支部との打ち合わせ
田島町針生にて 14:00集合
●国有林のブナ天然林伐採に関しての今後の活動方針について
●世界遺産をめざそう
●2/24の河野先生講演会チラシの文面について検討する
●一週間前の日曜の新聞折り込みに
●記者会見をする
●今後署名集めも必要
●ホームページを作成したい
2002年1月29日(火)
例 会 大倉にて 18:30集合
チーズフォンデュを食べながらおしゃべり
2/24の河野先生講演会チラシの原稿チェック。早急に印刷へ
3/10に湯ら里で橋口直幸さんの観察会あり
建設課で縦覧中の県河川計画を見て、できれば河川に配慮した工法をと要望書出すか
学ぶ会のHPを準備しよう
推薦「インタープリテーション入門」という本
2002年2月14日(木)
阿賀川流域団体ネットワーク会議に参加
会津若松市のサンピア会津で、福島県地域政策課主催の阿賀川流域団体ネットワーク会議に出席しました。
会議は、福島大学経済学部の星野教授の講演のあと、水質保全・地域づくり・河川イベントの三つの分科会に分かれ、「只見の自然に学ぶ会」は地域づくりに参加。新潟からのトゲソの会のアピール振りに圧倒されながら、参加したみなさんの意見を聞いてきました。
2002年2月18日(金)
只見川圏域河川整備計画(原案)に対する意見書を提出しました
只見川圏域河川整備計画書(原案)に対する意見書
謹啓 寒さきびしき折柄、貴職におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
本会は、町の自然環境や景観、およびそこに生息する動植物を調査し良好な自然環境を維持・保全するため、只見町の有志で結成され活動している団体です。
さて、従来の河川改修は、洪水防止や災害防止を主眼としていました。すなわち、河川はコンクリートの3面張りとし、高い堤防を築き、流れを直線化するなど、近代土木技術を駆使したものでした。その結果、まるで、川は巨大な排水路のようになっています。過度の安全を重視した河川管理は、河川の生態系を大きく変えただけでなく、人と川との関わりを分断し、人々の災害に対する知恵や能力をかえって低下させているように思えます。流域の人々に、たくさんの幸とやすらぎを与え、多様な生物の生息と生育の場を提供してきた河川が、人工の川と化し、人間や生き物の近づけないところになってしまったことは、これからの反省材料としなければなりません。
そこでこの度、「只見川圏域河川整備計画書(原案)」(以下、本計画書と記述)の縦覧に際し、本会として下記のように意見を述べるものであります。
なにとぞ、只見川圏域河川整備計画樹立に際し、本会の意見を反映していただき、近自然型工法・多自然型工法を取り入れて、原風景としての河川の景観を維持し、流域住民のやすらぎの場となるような河川整備をすることを切望するものです。
謹白
(以下、略)
*意見書の詳しい内容をお知りになりたい方は、事務局までお申し出ください。
2002年2月~3月
ブナ林伐採反対署名活動
林野庁関東森林管理局が計画している、南会津地方のブナ天然林を含む国有林伐採計画に対し、計画中止を求める署名活動に参加しました。地元の署名活動では、町の人口約5500人のうち1000人余りの署名を集めました。
以下、2月11日付けの『福島民報』から掲載します。
南会津のブナ林伐採計画中止を求め署名
首都圏の住民ら
林野庁関東森林管理局が新年度から予定している南会津地方のブナ天然林を含む国有林伐採計画に対し、首都圏の釣り愛好家や登山家らの団体が8日までに「会津のブナを守る連絡協議会」を組織し、計画中止を求める署名活動を始めた。
同管理局の計画案によると、南会津では今後5年間にブナ天然材がある数十カ所、合わせて372ヘクタールで成長した木を伐採する主伐を実施。計画案は見直し作業中だが今年度中には決定する。このため「ブナが失われていくのを見過ごすことはできない」と、南会津を訪れたことのある横浜市の渡部信雄さん(52)=宇都宮渓遊会らが関係20団体に呼び掛けて1月22日に協議会を設立。その後、地元の日本野鳥の会南会津支部も加わるなど賛同団体が増え、最終的には60団体に達する見通しという。
渡部さんは「南会津のブナ天然林は世界遺産に登録されている白神山地にも引けを取らない。貴重な森を後世に残したい」と話している。『福島民報』2月11日
2002年2月24日
河野昭一京都大学名誉教授の講演会を開催しました
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と き 2002年2月24日(日) 13:30~
ところ 只見町・只見地区センター3階大ホール
講 師 河野昭一京都大学名誉教授
演 題 『ブナ林の自然史』
主 催 日本野鳥の会南会津支部・只見の自然に学ぶ会
南会津地方のブナ原生林をユネスコの世界遺産に登録しようという計画をかかげて、「日本野鳥の会南会津支部」と本会で、IUCN(世界自然保護連合)生態系保全委員会委員の河野昭一京都大学名誉教授を招き、講演会を開催しました。
IUCNとは、ユネスコが世界遺産登録する際に評価調査する機関で、また、世界の動植物レッドデータブック(絶滅危惧種のリスト)を作成した組織でもあります。河野先生は、植物生態学が専門で、特にブナ林の権威です。
講演会はまず河野先生の講演があり、「ブナを生かすことは、数多くの植物やそこに生きる動物などを守ることにつながる」「森がだめになると、川や海もだめになる」「価値は我々だけのものでなく、地球全体の財産と考えるべきではないか」「ブナの下草はブナの幼木が育つためのお布団のようなもの」というようなお話しがありました。
その後、質疑応答。会場には近隣市町村や遠く関東からもいらした参加者が100名あまり。ブナ林伐採計画中止の署名活動を実施中だけに、賛否両論からの活発な意見が出され、終了予定3時を大幅に遅れて4時半近くまでの白熱した討論が続きました。
2002年3月28日(木)
例会 大倉にて
ブナ林伐採計画中止を求めた運動の結果、4月から予定されていた会津地区の伐採5カ年計画からブナ天然林を除くことになった。しかし、それは必要に応じて計画変更もありうることを示唆した回答である。こうしたことから、次のようなことを話し合った。
●「世界遺産を目指す」ということがクローズアップされがちだが、只見の自然に学ぶ会としては、地元只見町の人々に只見の自然の素晴らしさに気付いてもらい地域づくりを考えていこうという、会発足当時の初心を忘れず、ブナ林の大切さについてもまず町の人たちの理解を得られるように活動していこう。
●会員を増やそう。会の趣旨に賛同してくれる方なら誰でも。会費は無料のままで。
●設立1周年記念をやろう。
2002年5月12日(日) 6:15集合
春のバードウォッチング
観察した鳥:サシバ、ヒヨドリ、トビ、メジロ、ウグイス、アオゲラ、シジュウカラ、ノジコ、サンショウクイ、カルガモ、カワセミ、ツバメ、ハシブトガラス、カワラヒワ、アオサギ、キビタキ、カケス、ホオジロ、キジバト。
只見地区センターとの共同で開催しました。
ざっと子供20人、大人15人ほどの参加者があり、只見の自然に学ぶ会から出発前に、簡単なバードウォッチングのポイント説明をしました。鳥の鳴き声に注意してみようと、子供にも分かりやすく、ヒヨドリ・ツツドリ・ホオジロ・オオヨシキリの特徴を捉えた絵と鳴き声を書いたレジュメを配り、どの人も熱心に説明を聞いていました。
日本野鳥の会南会津支部の方々も参加して、色々ご指導くださいました。
出発してすぐ、蒲生岳に虹がかかり感激。雨上がりの曇った天気だったせいか、鳥の数は例年に比べて少なかったです。
2002年5月12日(日)
ブナ林調査下見
田子倉湖奥の大鳥付近
バードウォッチング終了後、野鳥の会南会津支部の方々とともに、6月に予定しているブナ林調査の下見に行きました。
午前中曇りがちだった天気も午後は晴天。イヌワシをはじめ、さまざまな猛禽類が確認され、ユキツバキも美しく咲いていました。
2002年5月12日(日)
只見の自然に学ぶ会 一周年記念
只見町・旅行村・いこいの森にて
一周年記念です。
設立の時と同じに、旅行村でバーベキューを囲みお祝いをしました。
2002年6月10日(月)
河野昭一名誉教授とともにブナ林の調査
日本野鳥の会南会津支部とともに、次のような日程で、ブナ林の調査を行いました。
6月10日 河野名誉教授一行が只見町に到着/南会津支署長へ挨拶/只見町長へ挨拶
6月11日 田子倉湖周辺の林域調査/沼の平林域調査
6月12日 黒谷林域調査
6月13日 布沢林域調査
記者会見(只見町役場にて)
6月14日 河野名誉教授一行帰京
〈河野名誉教授の談話〉地域によっては、世界遺産に登録されている白神山地よりいい部分もある。黒谷地区には、ブナを含む複雑な植生をもつ珍しい渓畔林があり、それは北半球では珍しい極めて立派な林である。
2002年6月20日(木)
南会津建設事務所との話し合い
今年2月18日に提出した『只見川圏域河川整備計画書(原案)』に対する意見書について、なかなか音沙汰がありませんでした。本当に届いているのか不安になって問い合わせたところ、南会津建設事務所から会の方と話をしたいと連絡がありました。
『只見川圏域河川整備計画書(原案)』は今後30年間の計画ですが、個々の工事の際には委員会を設置し、地元の団体などの意見を聞きながら実施方法を決定していきたいということで、現在予定されている整備の状況説明がありました。それに対し会の考え方を伝え、今後も河川整備の際には意見を反映してほしいと要望しました。
2月に提出した意見書に対しては、相沢係長から丁寧な回答書がありました。
2002年6月20日(木) 19:30集合
例会 大倉にて
ブナ林調査の詳細な報告と今後の動きに対する方針。
学ぶ会のHP開設に向けてチェックしました。
「ホタルと星空鑑賞会」の日程とガイドポイントについて。
2002年7月6日(土)
第2回ホタルと星空鑑賞会を開催しました
夕方7:30に只見町大倉に集合。空は大部分が雲に覆われて、星が見えるか心配しながらしばらく待ちました。
一つ、二つと雲間から星が見えてきて、結構暗くなってきた頃、参加してくださった方々も大人、子ども合わせて50人近くなり観察会の開始。空模様が下り坂の予想でしたので、まずは星空鑑賞会から始めました。
夏の第三角形、春の第曲線からたどっていくと、さそり座、へびつかい座、はくちょう座、北斗七星、ケフェウス座、こぐま座、ヘルクレス座、かんむり座などなど、次々と星座が見えました。
ホタルのいる場所へ移動。カエルの子どももたくさん道を横断していました。昨年より少なかったけれど、清水や沢の流れている所に近づくにつれ、田んぼの上を飛び交う光が増えてきました。
町内から大勢参加してくださっていいましたが、町の人も「これだけ集まって光っているのは見たことないなぁ」と話していました。カエルの鳴き声の聞き分けもしたり、楽しいひとときでした。
2002年7月31日(水)
黒谷川水辺林の景観案
今年2月に学ぶ会が提出した、福島県の河川整備計画に対する意見書がきっかけで、南会津建設事務所と連絡がとれるようになりました。6月から黒谷川下流の水辺林を伐採する計画があり、景観や環境に及ぼす影響を軽減するにはどうしたらいいか考えていたところ、今朝、急遽南会津建設事務所から連絡があり、「立ち会ってほしい」とのこと。急いで写真のようなチラシを書き、現場に来ていた方たちに配りました。
●水際に水辺林を残す
●水辺林をブロック状(まるい固まりに)残す
●太いものから残す
●ヤナギ以外の落葉広葉樹があれば、それを優先して残す
以上のような点をポイントに対応してきました。
水辺林が伐られていく理由を考えながら、同時に水辺林の大切さも考えていかなければなりません。今回作成したチラシは、バージョンアップさせていく予定です。
2002年8月22日(木)
黒谷川の水辺林を見てきました
先月31日に景観案を提示した黒谷川の水辺林の伐採が、実際どのようになっているのか見てきました。最初に伐った時はもっと本数が残っていましたが、地元から「もっと伐ってほしい」という声があったためか、さらに伐って現在の状態になりました。
川の景観や自然な環境に配慮することは、人にとっても親しみのある川であり続けるための方法です。こうしたことを、豊かな環境に慣れ過ぎてしまっている地元の人々に理解してもらえるように、少しずつ働きかけていかなければならないと痛感します。
二度目の伐採で確かに木は疎らになりましたが、全部の木を伐っていた今までのやり方を考えると、川辺の景観や環境に配慮した水辺林の管理方法として、将来に示すモデルケースになっていると考えます。
2002年8月24日(土)
星の伝説と星空鑑賞会
ミニプラネタリウムを作ろう!
只見町大倉にて 19:30集合
ここのところ連日夜は雨か曇りが続き、今日も昼間は晴れ間も出ていたのに開始時間直前になって雷が鳴り雨がポツポツ降り始めました。これは中止するしかないと諦めて、集まって来た人たちに伝えるために会場へ向かいました。
誰も来ないだろうと思ったのに、車が1台、2台、3台とやってきて、30分もすると4家族が集まってくれていました。中には大きな天体望遠鏡を持参してくださったお父さんもいて、せっかくだからと、今日のために作成した「星の伝説」のレジュメを配り、いくつかの神話をお話ししたり、ミニプラネタリウムの作り方を簡単に話したりしました。
そうこうしているうちに、何と!雨が上がり、空の雲が切れてきたではありませんか。
そこでグランドにシートを敷き、寝ころんで星の観察を始めることになりました。伝説の話に出てきた、天の川をはじめ、白鳥座、わし座、こと座、カシオペア座、ケフェウス座、牛飼い座などなど、観察できました。
そして子ども達は、ミニプラネタリウムの作成に取りかかりました。白いトレーに星座の形に釘で穴をあけ、そこにカラーセロファンを貼って出来上がり。家に帰って部屋の明かりにかざすと、観察した星座がまた見られるというもの。みんな夢中で作っていました。
月が満月で、月が出たら逆に星が見えなくなってしまうところでしたが、幸い星の観察をしている時は月は雲に隠れていて、星の鑑賞が終わり、子供たちがミニプラネタリウムの作成に没頭している頃、月の姿が見えるようになってきました。
天体望遠鏡を持ってきてくれたお父さんが、月の表面を見られるようにしてくれました。望遠鏡のレンズ一杯に広がる大きな満月を見て歓声をあげる子供たち。
雨でもう中止しかないと諦めた今回の星の鑑賞会でしたが、こうして20名近い人たちとともに、楽しく過ごすことができました。
2002年9月24日(火)
役員会 舘の川にて 18:00集合
治水協会交付金事業について、南会津建設事務所から意見を求められました。その事業内容について話し合いました。
学ぶ会の会則について協議し整備しました。
学ぶ会の会員名簿を作成しました。現在の会員数は、18名(町内14名、町外4名)です。
2002年9月30日(月)
南会津建設事務所との打ち合わせ
南会津建設事務所から、学ぶ会で企画を練った治水協会支部交付金の事業計画が承認されたと報告がありました。
内容などについて、以下のように打ち合わせました。
来年5月に24日(土)に水辺林に関する講演会を行う。
水辺林の大切さを伝えるためのパンフレットを作成する。
上記3点を行うにあたり、11月に水辺林研究の専門の先生をお願いして、黒谷川にモデルケースとして実施した水辺林の管理方法など、水辺林についての研修を行う。
森林総合研究所の鈴木和次郎先生にご指導をお願いする。
2002年10月31日(木)
例会 舘の川にて 19:30集合
11/30~12/1に福島市で行われる第3回南東北『川』ワークショップに参加して発表を行うため、発表申込書に記載するテーマやアピールポイント、キーワードなどを決めました。また、発表用パネルの作成について内容を検討しました。
会則の目的の文章を一部改正しました。
水辺林の活動を継続するために2003年度WWFジャパン自然保護助成事業に応募してみることにしました。
2002年11月12日(火)
鈴木和次郎さんを招いて水辺林について研修会を行いました
森林総合研究所の鈴木和次郎氏(渓畔林研究会)をお招きして、南会津建設事務所とともに、水辺林の研修会を行いました。風が強く雨も降るあいにくの天気でしたが、午前中は只見町塩沢から只見まで、午後は只見から大倉までの水辺林を見てまわりました。
夜は町内の水辺林をどのように保全管理していったらいいのか、地域や方法などについて鈴木さんのアドバイスをいただきながら話し合いました。
背の高いのがシロヤナギ、低いのがオノエヤナギ。只見町の水辺林はヤナギが多く、春一番の新緑は、長い冬の終わりを告げる美しいものとなっています。特に寄岩の毎春バードウォッチングが開催される水辺林は生物多様性が高く、只見町の水辺林の模範として、その保全管理が強く望まれました。
鈴木さんは「水域の生態系」と「陸域の生態系」が互いに影響しあうことで成り立っているのが水辺林だと教えてくださいました。川の水が溢れないようにと護岸を固めて段差をつけている川辺が多くみられます。そうした水域生態系と陸域生態系の分断は、大きなひとつのシステムにより維持されてきた自然環境の動きを動脈瘤のように詰まらせていることなのだと改めて感じました。
陸域と水域の間ということは、陸の水辺林が水域の生物や水質に影響を与えているだけでなく、水域の川の氾濫や浸食によって陸域にも影響を与えています。中間点としての水辺の環境は、複雑かつ繊細で極めて微妙なバランスの上に成り立っているわけです。
すでにダム構造物などの影響で河川生態系がもつ物質移動のダイナミズムが失われつつありますが、上流から流れてくるゴミがひっかかるなどの理由から水辺林を広範囲に伐採してしまうと、そこには土砂の溜まり場そのものの裸地が出現します。
その土砂を取り除くためにブルドーザが水辺に入り、さらに水域生態系を乱していくという悪循環が生じている場所もありました。
黒谷川の水辺林は私たちの取り組みで皆伐を免れましたが、鈴木さんのアドバイスでは、水辺林は水域と陸域の微妙なバランスの上に成り立っているところだから、人の手を加えた時点で、その役割や価値は極端に減少してしまうということでした。只見の自然全体として考える時、陸域と水域の接点としての水辺林の生態系はこれでは維持できないということでしたが、私たちの取り組みは、人の目から見た景色として、また本来あるべき樹種を残したという点では無意味ではなかったと、辛うじて自分を励ましました。
これまで手探りで水辺林の保全に取り組んできた私たちにとって、この研修は得るものも多く色々考えさせられる点も多い会でした。日光や秩父、北海道などの先進地域では水辺林の再生保全事業が始まっています。地域により水辺林の植生は様々で、再生するには近隣の良好な水辺林からできるだけ多様な樹種を採取・育苗して植栽していく必要があります。ここ水の郷・只見町の人々が水辺林の大切さに気付き再生保全したいと考える時がくるでしょう。その時に基盤となる良好な水辺林が残っているよう、今ある水辺林をいかに保全し守っていくかが今後の課題となりました。
水辺林観察の途中、石伏の旧八幡神社の大クリに会いに行きました。会員の長塚健一氏が伝言板に掲示してくださった大クリの写真があります。樹齢700年とも言われ、その悠久の時に圧倒されるような巨木です。
2002年11月26日(火)
南東北「川」ワークショップ発表の稽古
11月30日~12月1日と福島市で南東北「川」ワークショップが行われます。これは市民と行政が一堂に会して『いい川とはなにか』を考えるもので、南東北各地から川に関する活動を行っている団体が参加し、それぞれが工夫を凝らした形で活動発表をします。それを審査し講評するなかで川について考え、交流を深めていこうという趣旨です。
学ぶ会には福島県土木部河川課から紹介があり、私たちも発表することにしました。水辺林の保全でタイアップしている南会津建設事務所も協力参加することになり、発表の打ち合わせと寸劇の練習をして本番に備えました。
2002年11月31日(土)~12月1日(日)
南東北「川」ワークショップ
福島市杉妻会館にて
このワークショップは、NPO法人 水環境ネット東北が中心となった実行委員会によって企画・運営されているもので、東北地域を南北二つに分け、それぞれの地域で川に関する活動をしているグループが集い、自分たちの活動を発表します。
審査員は、「いい川づくり」としてのそれぞれの活動を、活動プロセスの視点から、市民生活との関わりの面から、また、その活動が風景や生物、技術などどんな「いい川」を作ろうとしているか評価します。ワークショップの目的は「いい川」のイメージをお互いに共有し、アピールし、仲間との情報交流を行うことです。
学ぶ会は、水辺林についての取り組みを発表しました。
右の写真は発表用パネルです。A1サイズ指定で各グループとも提出します。
どんなデザインで何を配置してどのような文章で表現するか、集まって何度も相談しました。町内の写真屋さんが協力してくださり、おかげできれいなパネルが出来上がりました。
発表は3分間。その後10分間の審査員等との質疑応答があります。私たちは只見町における水辺林の現状とその必要性を、子供達にもわかるような寸劇で表現しました。ヤナギが汚いとか邪魔だとか言われて伐られそうになっているところを、魚がそりゃ自分たちも困ると博士を連れてきて、伐ろうとする役人を説得し無事伐採を免れるというストーリー。なにせ3分間で納めなければならないため、出演者はみなドキドキものでした。
一次審査はAからDまでのテーブルに分かれ、それぞれ5~6グループが発表しました。私たちはBテーブル。小学生の可愛いしっかりした発表もあって選からは漏れましたが、寸劇で表現したことを分かりやすかったと評価されました。
11/30土曜の夜は参加したグループが集まって懇親会兼情報交換会。他地域で様々な取り組みをしている方たちと知り合いになりました。
翌12/1日曜は敗者復活戦がありました。一次審査で落選したグループの中からパネルなどを見て、参加者全員が一票ずつ投票していきます。学ぶ会には、一次審査で一緒だったいわき私立田人第一小学校の子供たちが投票してくれて、なんと二次審査でも発表することになりました。
二度も発表することになるとは思ってもいなかったので、出演者は一度目以上にドキドキ。参加者全員が集まっている広い会場でのアピールは、反省点しきりでしたが良い経験になりました。結局『柳のささやきで賞』という賞(全員が何かの賞をいただけるのですが)をいただき、帰ってきました。
その後、田人第一小学校の子どもや先生からお便りや電話をいただき、ワークショップ終了後も楽しい交流が続きました。
2002年12月19日(木)
忘年会
みな川で忘年会。これまでの一人ひとりの活動がうまく結集できてよかった。自然体験活動推進協議会(CONE)の指導者認定を目指したいという意見が出た。
また、遊びを通じて自然の楽しさ大切さを分かってもらおうという意見がでた。来年に向けてこれからもよろしく。